昔はスマホもマッチングアプリもなかったのに、どうして今のほうが「出会いがない」の?
連絡手段は増えて、会える人の数は理屈のうえでは何倍にもなったはずです。それなのに「出会いがない」という言葉は、昔より確実に強くなっています。
この矛盾は、気合いや性格の話では説明がつきません。出会い方そのものが、この90年で作り替えられているからです。
この記事では、国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」の公表データを実際に取得して、昔と今の出会い方を並べて比べます。そのうえで「出会いがない」の中身を分解し、アプリを使わない選択肢まで費用と時間で整理します。確認できなかった数字は書きません。
📖 この記事でわかること
- 見合い結婚が69.0%だった時代から現在までの、出会い方の長期推移(一次資料の実数値)
- 「職場」「友人の紹介」という昔の主力ルートが、この6年でどれだけ細ったか
- 「出会いがない」の正体を「機会が減った」「基準が上がった」の2軸で分解する見方
- スマホとアプリは出会いを本当に増やしたのか(増えた部分と、増えていない部分)
- アプリが嫌・アプリ以外で動きたい人向けの5つの選択肢を、費用・時間・向く人で比較
- 人見知りでパーティーもアプリも合わなかった僕が、実際に選んだ道
🔎 結論早見|「出会いがない」を作った4つの事実
昔の主力ルート①
見合い 69.0% → 9.8%
1930年代は7割が見合い結婚。他人が強制的に引き合わせる仕組みが消えました。
昔の主力ルート②
職場 28.2% → 21.4%
直近6年で7ポイント近く減少。放っておいても出会える場所ではなくなりました。
今の未婚者の状態
交際相手なし 男72.2%
女性も64.2%。「出会いがない」は個人の失敗ではなく、多数派の状態です。
それでも望んでいる
結婚意思 男81.4%
女性は84.3%。望みが消えたのではなく、届く経路が消えたという構図です。
※国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)」報告書図表データおよび結果の概要より。2026年9月5日に公表資料を取得して確認しています。

ライ昔はスマホもアプリもなかったのに、みんな普通に結婚してたやん。なんで今のほうが「出会いがない」ってなるん?



ええ質問やね。答えは「昔は自分で探さんでも、誰かが出会いを配ってくれてた」からやねん。その配達係が消えた分を、自分の足で埋めなあかんようになっただけなんよ。
昔と今で出会い方はどう変わったのか|90年分の推移を実データで見る


まず、感覚ではなく数字で「昔」と「今」を並べます。国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査は、1930年代に結婚した夫婦までさかのぼって出会い方を集計している、日本で最も長い記録です。
1930年代は7割が見合い結婚だった
1930〜39年に結婚した夫婦のうち、見合い結婚は69.0%、恋愛結婚は13.4%でした。つまり当時の結婚のほとんどは、親や親戚、職場の上役といった第三者が相手を連れてくる形で成立していたことになります。
「昔はスマホがなくても出会えた」のは、恋愛が上手だったからではありません。出会いを段取りする役目の人が、社会の側に用意されていたからです。
逆転が起きたのは1965〜69年
恋愛結婚と見合い結婚の割合が入れ替わったのは、1965〜69年に結婚した層です。この区分で恋愛結婚48.6%、見合い結婚44.9%となり、初めて恋愛が上回りました。
そこから先は一方通行で、1985〜89年には恋愛80.2%対見合い17.7%、2005〜09年には恋愛88.0%対見合い5.3%まで開いています。「自分で見つけるのが当たり前」という常識は、たかだか50年ほどの新しいものです。
最新区分では「ネットで」が見合いを追い抜いた
2019〜21年に結婚した夫婦では、恋愛結婚74.8%、見合い結婚9.8%、そして第16回調査で新設された「ネット(インターネット)で」が15.1%でした。SNSやマッチングアプリを指す新しい選択肢が、いきなり見合いを上回っています。
同時に見落とせないのが、見合い結婚が2010〜14年の5.3%から9.8%へ戻していることです。第三者に引き合わせてもらう形は、消滅ではなく底を打った、という読み方ができます。
| 結婚した年 | 恋愛結婚 | 見合い結婚 | ネットで |
|---|---|---|---|
| 1930〜39年 | 13.4% | 69.0% | 選択肢なし |
| 1945〜49年 | 21.4% | 59.8% | 選択肢なし |
| 1955〜59年 | 36.2% | 53.9% | 選択肢なし |
| 1965〜69年 | 48.6% | 44.9% | 選択肢なし |
| 1975〜79年 | 66.7% | 30.4% | 選択肢なし |
| 1985〜89年 | 80.2% | 17.7% | 選択肢なし |
| 1995〜99年 | 87.2% | 7.7% | 選択肢なし |
| 2005〜09年 | 88.0% | 5.3% | 選択肢なし |
| 2010〜14年 | 87.9% | 5.3% | 選択肢なし |
| 2015〜18年 | 84.9% | 8.1% | 6.1% |
| 2019〜21年 | 74.8% | 9.8% | 15.1% |
出会い方がこれだけ入れ替わった90年のあいだに、結婚しない人の割合そのものも大きく動いています。50歳時点で一度も結婚していない人の割合=生涯未婚率の100年推移は、別記事で数字をそろえて確認しています。


📌 この章の出典
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年・結婚と出産に関する全国調査)」報告書図表5-2-1「結婚年次別にみた、恋愛結婚・見合い結婚の構成割合」の公開データファイル。2026年9月5日に取得して数値を確認しています。
対象は初婚どうしの夫婦。「ネットで」は第16回で新設された選択肢です。合計が100%にならないのは、その他・不詳を除いているためです。
昔はスマホがなくても出会えた理由|出会いを配る装置が社会にあった


見合いが減った分は、長いあいだ「職場」と「友人・兄弟姉妹の紹介」が引き受けてきました。ところが、その2本柱も直近の調査で明確に細っています。
職場は28.2%から21.4%へ、6.8ポイント減った
調査時点から直近に結婚した夫婦で見ると、「職場や仕事で」知り合った割合は、2015年7月〜2018年6月の結婚で28.2%だったものが、2018年7月〜2021年6月の結婚では21.4%まで下がりました。
この期間には新型コロナウイルスの感染拡大期が含まれます。ただ、そもそも1992年の第10回調査では35.0%だったことを考えると、長期の下り坂であることも同時に読み取れます。
友人・兄弟姉妹の紹介も30.8%から25.9%へ
もう一本の柱である「友人・兄弟姉妹を通じて」も、第15回(2015年)の30.8%から、直近区分では25.9%に下がっています。合コンや友人の飲み会という定番ルートが、以前ほど機能していないということです。
職場と友人紹介を足すと、2015年時点では59.0%。直近区分では47.3%です。かつては2人に1人以上が、この2本のどちらかで結婚相手と出会っていました。
学校で出会う割合だけは減っていない
面白いのは「学校で」の推移です。第15回の11.7%から、直近区分では14.1%へむしろ増えています。学生時代は今も強い出会いの場だということです。
裏を返せば、学校を出た瞬間に出会いの供給が一段落ちる構造は変わっていません。「社会人になってから出会いがない」という感覚には、この落差がそのまま反映されています。
| 知り合ったきっかけ | 第13回 (2005) | 第15回 (2015) | 第16回 2015.7〜18.6 | 第16回 2018.7〜21.6 |
|---|---|---|---|---|
| 職場や仕事で | 29.9% | 28.2% | 28.2% | 21.4% |
| 友人・兄弟姉妹を通じて | 30.9% | 30.8% | 27.0% | 25.9% |
| 学校で | 11.1% | 11.7% | 14.2% | 14.1% |
| 見合い結婚 | 6.4% | 6.4% | 8.6% | 9.0% |
| 街なかや旅先で | 4.5% | 5.7% | 4.9% | 5.8% |
| ネットで | 選択肢なし | 選択肢なし | 6.0% | 13.6% |
職場
-6.8pt
28.2→21.4
友人紹介
-4.9pt
30.8→25.9
ネットで
+13.6pt
0→13.6
📌 この章の出典
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)」報告書図表5-2-2「調査別にみた、夫と妻が知り合ったきっかけの構成割合」の公開データファイル。2026年9月5日に取得して数値を確認しています。
対象は結婚持続期間5年未満(第16回は6年未満)の初婚どうしの夫婦で、第16回は結婚年月で2区分に分けて集計されています。客体数は前半486組・後半398組と多くないため、1〜2ポイントの差は誤差の範囲として読むほうが安全です。
「出会いがない」の正体をデータで分解する


ここからは、既婚者ではなく今まさに独身の人たちの数字を見ます。「出会いがない」という言葉が、どういう状態を指しているのかがはっきりします。
交際相手がいない未婚者は男性72.2%・女性64.2%
18〜34歳の未婚者のうち、異性の交際相手(婚約者・恋人・異性の友人)を全く持たない人は、男性で72.2%、女性で64.2%でした。「恋人として交際している異性がいる」「婚約者がいる」と答えたのは男性21.1%、女性27.8%です。
つまり「出会いがない」は例外的な状態ではなく、独身の3人に2人前後が置かれている標準的な状態です。自分だけが取り残されている、という感覚は数字とは合っていません。
独身でいる理由の1位は「適当な相手にまだめぐり会わないから」
結婚意思のある未婚者に「今、独身でいる理由」をたずねた設問では、25〜34歳で「適当な相手にまだめぐり会わないから」の選択率が最も高く、男性の43.3%、女性の48.1%がこれを挙げました。
18〜24歳では「結婚するにはまだ若すぎる」「結婚する必要性をまだ感じない」といった理由が上位で、25歳を境に理由の中身が入れ替わります。年齢が上がるほど、独身の理由は意欲ではなく相手の不在に寄っていく構造です。
結婚意思は男性81.4%・女性84.3%で、まだ8割を超えている
「いずれ結婚するつもり」と答えた18〜34歳の未婚者は、男性81.4%、女性84.3%でした。前回調査の男性85.7%・女性89.3%からは減っていますが、依然として8割以上が結婚を望んでいる側です。
望みが8割、実際に交際相手がいるのが2割台。この差こそが「出会いがない」という言葉が指している中身です。
ただし「交際を望んでいない」人も3人に1人いる
同じ調査では、交際相手がいない人のうち「とくに異性との交際を望んでいない」と答えた人が、未婚者全体のうち男性33.5%、女性34.1%にのぼっています。
ここは正直に押さえておきたいところです。全員が出会いを探しているわけではなく、望まない人と、望んでいるのに届いていない人が同じ「独身」の中に混ざっています。この記事は後者に向けて書いています。
自分がどちらなのかは、意外と自分でも切り分けにくいところです。「結婚したい」という気持ちがどんなときに動くのかを男女差と体験談から見た記事があるので、判断材料にしてみてください。


交際相手なし
男性 72.2% / 女性 64.2%
恋人・婚約者あり
男性 21.1% / 女性 27.8%
いずれ結婚するつもり
男性 81.4% / 女性 84.3%
めぐり会わない
(25〜34歳)
男性 43.3% / 女性 48.1%
「結婚したい人が減ったから結婚が減った」という説明は、この数字の並びだけを見るかぎり単純すぎます。結婚しない若者が増えた理由については、別の大規模調査を使って詳しく分解した記事があるので、意識の側をもっと知りたい方はこちらもどうぞ。


📌 この章の出典
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)結果の概要」より、1.1 結婚の意思(図表1-1)、1.3 独身でいる理由(図表1-7)、2.1 異性との交際(図表2-1・2-2)。2026年9月5日に公表資料PDFを取得して数値を確認しています。
対象はいずれも18〜34歳の未婚者。独身でいる理由は複数回答で、結婚意思のある人に限った集計です。
減ったのは「機会」、上がったのは「基準」|2軸で考えると腑に落ちる


ここまでの数字は、大きく2つの方向を指していました。出会いの機会そのものが減ったことと、相手に求めるものが増えたことです。この2軸に分けると、自分に効いている原因が見えます。
軸①機会|強制的に出会わせる仕組みが消えた
見合いが69.0%から9.8%へ、職場が28.2%から21.4%へ、友人紹介が30.8%から25.9%へ。ここまで見てきた推移は、どれも「自分が動かなくても相手が現れる経路」の縮小です。
見合いも職場の紹介も、本人の意思とは別に第三者が段取りする仕組みでした。それが弱まった以上、同じ結果を得るには自分で場に出るしかありません。昔の人が今より恋愛上手だったわけではなく、装置の有無が違うだけです。
軸②基準|共働き前提になって、見る項目が増えた
明治安田総合研究所が2026年2月に公表した調査では、理想の家事分担(子育て含む)は男女とも「自分5割・相手5割」がトップである一方、現実には仕事の日について女性の95.0%が「自分が5割以上やっている」と感じていました。男性側でも58.6%が同じように感じています。
役割が固定されていた時代と違い、今は収入も家事も育児も両方が担う前提です。見るべき項目が増えれば、条件をすべて満たす相手は当然その分だけ減ります。相手に求めるものが増えたのは、わがままではなく生活設計の変化に由来しています。
自分はどちらが効いているのかを見分ける
見分け方は単純です。この3ヶ月で初対面の異性と1対1で会った回数を数えて、ゼロに近ければ機会の問題、それなりに会っているのに続かないなら基準の問題が主です。
機会が足りない人が自己分析を深めても前に進みませんし、会えているのに続かない人が場を増やしても消耗が増えるだけです。順番を間違えないことが、遠回りを減らす一番の近道になります。
🔵 機会が足りないサイン
- 3ヶ月で初対面の異性と会った回数が0〜1回
- 職場に同世代の独身がほとんどいない
- 休日に会う相手が固定されている
- 紹介してくれる友人が既婚で忙しい
🟠 基準が高すぎるサイン
- 会えてはいるが2回目につながらない
- 条件を紙に書くと5項目以上ある
- 「絶対に譲れない」の中に変動するものが混ざる
- 減点方式で相手を見ている自覚がある



うちは完全に前者やわ。そもそも会うてへんのに「ええ人おらん」って言うてた気がする…。
📌 この章の出典
明治安田総合研究所「恋愛・結婚に関するアンケート調査」(2026年2月5日公表)。調査対象は全国の18〜54歳の男女8,872人、調査時期は2025年12月12日〜21日、WEBアンケート方式です。2026年9月5日に公表資料PDFを取得して数値を確認しています。
家事分担は本人の主観による回答で、作業時間を計測したものではありません。
スマホとアプリは、出会いを本当に増やしたのか


結婚に至った人の中ではネット経由が急増しました。ところが、独身のままの人の状況は改善していません。この2つを分けて見るのが大事です。
結婚できた人の中では、たしかにネットが主要ルートになった
直近区分で結婚した夫婦のうち、ネットで知り合ったのは13.6%。ひとつ前の区分の6.0%から2倍以上に増え、見合い結婚(9.0%)を上回りました。恋人・婚約者がいる未婚者に限れば、ネットで知り合ったと答えたのは男性11.9%、女性17.9%です。
この点だけを見れば、アプリは確実に出会いを作っています。少なくとも「アプリでは結婚できない」という言い方は、データと合いません。
それでも未婚者の76.3%は「交際相手はいない」
一方で、明治安田総合研究所が2026年2月に公表した調査では、未婚者の76.3%が「現在恋人はいない」と回答しています。前回2023年調査の72.0%から上昇していて、アプリが普及した期間に独身側の状況は良くなっていません。
同じ調査では「恋愛・交際に興味がある」と答えた未婚者も59.9%から49.5%へ下がりました。道具が増えたことと、出会えている人が増えることは別だ、というのがここでの事実関係です。
実際の出会いのきっかけは今も「知人の紹介」と「職場」が上位
同調査で「恋人や結婚相手となる可能性がある人と、どのように出会うことが多いか」を複数回答で聞いた結果は、知人からの紹介40.8%、職場36.6%、飲み会・合コン27.8%、学校24.8%、マッチングアプリ19.7%の順でした。
そしてもうひとつ、見逃せない数字があります。「特になし」と答えた人が37.2%。アプリの時代になっても、出会いの経路をひとつも持っていない人が4割近くいるということです。
アプリが主役になるのは25〜34歳という限られた帯
年代別に見ると、マッチングアプリを挙げた割合は25〜29歳で33.3%、30〜34歳で30.9%と約3割に達します。ところが40〜44歳では15.8%、45〜49歳では13.1%まで下がります。
逆に「知人からの紹介」は40〜44歳で47.4%、45〜49歳で46.0%と、年代が上がるほど高くなります。アプリが効く年代と、紹介が効く年代がはっきり分かれている、ということです。
| 出会いのきっかけ (複数回答) | 全体 | 25〜29歳 | 30〜34歳 | 40〜44歳 |
|---|---|---|---|---|
| 知人からの紹介 | 40.8% | 39.3% | 40.0% | 47.4% |
| 特になし | 37.2% | 31.6% | 35.1% | 37.2% |
| 職場 | 36.6% | 37.8% | 36.7% | 38.3% |
| 飲み会・合コン | 27.8% | 22.3% | 27.5% | 36.1% |
| 学校 | 24.8% | 26.6% | 17.8% | 15.6% |
| マッチングアプリ | 19.7% | 33.3% | 30.9% | 15.8% |
| SNS(DMを送る等) | 11.7% | 14.6% | 11.4% | 7.1% |
| 結婚相談所 | 4.9% | 5.2% | 6.3% | 6.0% |
| お見合い | 4.9% | 4.6% | 5.5% | 4.6% |
選択肢が増えたぶん決めきれなくなる、という説明はよく聞きます。ただ、それを裏づける数値を今回の一次資料の中に見つけることはできなかったので、ここでは一般論として置いておくにとどめます。確かなのは、道具が増えても出会いの経路を持たない人が4割近く残っている、という事実のほうです。
交際相手なし
76.3%
前回72.0%
恋愛に興味あり
49.5%
前回59.9%
経路が特になし
37.2%
全体・複数回答
📌 この章の出典
明治安田総合研究所「恋愛・結婚に関するアンケート調査」(2026年2月5日公表・対象は全国18〜54歳の男女8,872人・調査時期2025年12月12日〜21日)。および国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)結果の概要」2.2 異性の交際相手と知り合ったきっかけ(図表2-4)、5.2 配偶者と知り合ったきっかけ(図表5-3)。
いずれも2026年9月5日に公表資料を取得して確認。出会いのきっかけは未婚者・既婚者を含む複数回答のため、合計は100%を超えます。
「アプリは嫌」「アプリ以外」で動きたい人の5つの選択肢を費用と時間で比べる


アプリが合わない理由は人それぞれです。ここでは代表的な5つの経路を、費用・かかる時間・向く人の3点で並べます。数値は公式サイトで確認できたものだけを載せています。
①職場|費用0円だが、母数を自分で選べない
今も出会いのきっかけとして36.6%が挙げる有力な経路です。日常の中で人柄が伝わるので、条件から入らずに関係が始まるのが最大の強みになります。
弱点は、同世代の独身がいなければ確率がゼロだという点と、断られたあとも顔を合わせ続ける必要がある点です。職場の人間関係を壊すリスクを取れるかで、向き不向きが分かれます。
②友人・知人の紹介|今も最多の40.8%。ただし待っていても来ない
出会いのきっかけとして最も多く挙げられた経路で、40〜44歳では47.4%と年代が上がるほど強くなります。紹介者というフィルターが挟まる分、身元と人柄の安心感は群を抜いています。
ただし現実には、友人が既婚で忙しくなるほど紹介は自然発生しなくなります。「いい人いたら紹介して」と口に出して頼んだ回数がゼロなら、この経路はまだ使っていないのと同じです。
③趣味コミュニティ・習いごと|出会い目的でないぶん時間はかかる
出生動向基本調査では「学校以外のサークル活動やクラブ活動・習いごとで」知り合った夫婦は直近区分で4.5%でした。数としては多くありませんが、共通の話題がある状態から始められるのが強みです。
一方で、参加者に既婚者や交際中の人が混ざるのは避けられず、結婚意思の確認もできません。恋愛だけを目的に通うと苦しくなるので、その趣味自体を楽しめる場所を選ぶのが前提になります。
④婚活パーティー|その日のうちに十数人と会える
エクシオ(TMSイベントポータル)の公式イベント一覧を2026年9月5日に確認したところ、東京・新宿の会で男性5,000円(39〜51歳)・女性1,000円(37〜49歳)、大阪・梅田の会で男性4,400円・女性1,500円(ともに25〜35歳)という表示でした。参加費は会ごとの個別設定で、固定の料金表はありません。
登録の手間がなく、申し込んだその日に会えるのが最大の強みです。反面、1人あたりの会話時間は数分に区切られる形式が一般的で、相手の独身証明を確認できる場でもありません。
⑤結婚相談所|費用は最も高いが、結婚意思を確認できる唯一の場
パートナーエージェント公式サイトを2026年9月5日に確認したところ、登録料は全コース33,000円、初期費用はオンラインコース66,000円からコミットメントコース198,000円まで、月会費は14,300円から26,400円、成婚料は220,000円でした(いずれも税込)。
入会時に独身証明書などの提出が必要なため、「独身で結婚を考えている人しかいない」前提で会えます。5つの中で、相手の結婚意思をお金で確認できるのはここだけです。
| 経路 | 費用の目安 | 会うまでの時間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 職場 | 0円 | すでに毎日会っている | 同世代の独身が身近にいて、関係が壊れても働ける人 |
| 友人・知人の紹介 | 0円 (飲食代のみ) | 頼んでから数週間〜数ヶ月 | 頼める友人がいて、断りづらさを許容できる人 |
| 趣味・習いごと | 月謝や参加費 (教室により変動) | 数ヶ月単位 | その趣味自体を続けたい人・急いでいない人 |
| 婚活パーティー | 1回あたり 男性4,400〜5,000円 女性1,000〜1,500円 | 申込当日 | 会って話すほうが伝わる人・まず場慣れしたい人 |
| 結婚相談所 | 登録料33,000円 初期費用66,000〜198,000円 月会費14,300〜26,400円 成婚料220,000円 | 入会後、申込から日程調整で1〜2週間 | 相手の結婚意思を確実にしたい人・期限を切りたい人 |
📌 この章の出典
費用は、エクシオ(TMSイベントポータル)公式サイトのイベント一覧、およびパートナーエージェント公式サイトのコース・料金ページを、いずれも2026年9月5日に確認したものです。金額はすべて税込で、変動する可能性があります。申し込み前に必ず公式サイトで最新の金額をご確認ください。
「趣味・習いごと」の月謝は教室ごとの幅が大きく、相場を公式に確認できなかったため金額を記載していません。サークル・習いごとの4.5%は出生動向基本調査の報告書図表5-2-2によります。
このうち③の「共通の趣味から入る」を婚活サービスの形にしたものもあります。動物好き専門のサービスについては別記事で料金と実績を確認しました。


人見知りでアプリもパーティーも合わなかった僕が、実際に選んだ道


ここからは統計ではなく、僕自身の話です。「アプリは嫌」「アプリ以外がいい」と検索する人の気持ちは、正直よくわかります。
婚活パーティーは、申し込む前に向いていないと判断した
僕はもともと人見知りで、大勢が集まる場が苦手でした。数分ずつ順番に話していく形式は、自分の場合まず間違いなく何も話せずに終わると思ったので、パーティーは一度も申し込んでいません。
これは「パーティーが悪い」という話ではなく、単純に相性の問題です。会って話すほうが伝わるタイプの人には、いちばん手っ取り早い選択肢だと今でも思っています。
マッチングアプリは、相手の本気度が読めなくて疲れた
アプリは実際に試しました。ただ、結婚に本気なのかどうかがわからない相手とのやり取りが続くうちに、だんだん消耗していったのが正直なところです。
やり取りの手間そのものより、「この時間は結婚につながっているのか」がわからない状態がしんどい。「アプリは嫌」と検索している人の多くは、たぶんこの疲れ方をしているんじゃないかと思います。
33歳で結婚相談所に入り、お見合い一択で約1年で成婚した
最終的に選んだのは結婚相談所でした。決め手は、1対1のお見合い形式が人見知りの自分に合っていると感じたことです。大勢の場は無理でも、カフェで1時間話すだけなら何とかなると考えました。
入会したのは33歳のとき。パーティー形式には一切申し込まず、ひたすらお見合いを申し込み続けて、約1年で成婚退会しています。断られることのほうが多かったですし、お見合いまでたどり着かないことも山ほどありました。
振り返って効いたのは「自分の性格に合う形式を選んだ」こと
うまくいった理由をひとつ挙げるなら、性格を変えようとせずに、性格に合う土俵を選んだことだと思っています。人見知りを直してからパーティーに行こうとしていたら、たぶん今も動けていません。
費用は決して安くありませんでした。それでも、相手が全員独身で結婚を考えているという前提のうえで動けることに、僕はお金を払う価値を感じました。ここは人によって答えが変わるところです。



「出会いがない」って言うてた頃の自分に一個だけ言えるとしたら、性格を直す前に土俵を変えろ、やね。同じ人間でも、場所が変わると結果がまるっきり変わるんよ。
「出会いがない」から抜けるために、今日からやる3ステップ


ここまでの内容を、実際に動くための順番に落とし込みます。いきなりサービスに登録するのではなく、順番を守るほうが結果的に早くなります。
ステップ1|この3ヶ月で初対面の異性と会った回数を数える
まず、機会の問題か基準の問題かを切り分けます。数えるのは「1対1、または少人数で、初対面の異性と会った回数」だけです。
0〜1回なら機会の問題が主なので、この先は場を増やす話になります。5回以上会っているのに続かないなら、場ではなく会い方や条件設定のほうを見直したほうが早く進みます。
ステップ2|費用0円の経路を先に使い切る
今も出会いのきっかけの1位は「知人からの紹介」で40.8%、2位が「職場」で36.6%です。この2つはお金がかからないのに、多くの人が使い切らないまま次の手段に進みます。
具体的には、独身の友人3人に「いい人がいたら紹介してほしい」と言葉にして伝えるところからです。頼んだ回数がゼロなら、まだこの経路は試していないのと同じだと考えてください。
ステップ3|自分の性格に合う土俵を1つだけ選び、期限を切る
それでも足りないときに、有料の場を足します。ポイントは、いくつも同時に始めないことと、あらかじめ期限を決めておくことです。
大勢の場が平気なら婚活パーティー、1対1で腰を据えたいなら結婚相談所、費用を抑えて母数から入りたいならアプリ。3ヶ月なら3ヶ月と区切って、続けるか変えるかをそこで判断すると、だらだら消耗せずに済みます。
期限を決めるときは、同世代が何歳ごろ結婚しているかを知っておくと逆算しやすくなります。平均初婚年齢と、出会い方ごとに違う「知り合う年齢」は別記事にまとめています。


40代から始める人は、比較記事もあわせて読んでほしい
40代で婚活を始める場合、アプリ・結婚相談所・婚活パーティーのどれを選ぶかで結果が大きく変わります。このブログでは、3手段を費用と期間で比較した記事(スラッグ 40dai-konkatsu)と、結婚相談所を費用の内訳から掘り下げた記事(スラッグ kekkon-soudanjo-40dai)を用意しています。
どちらも公開の準備が整い次第このページからもリンクを張る予定なので、土俵選びで迷っている方はあわせて読んでみてください。



とりあえず全部いっぺんに始めたらあかんの?



あかんことはないけど、たいてい全部が中途半端になるんよ。1つに絞って期限を切ったほうが、合う合わへんの判断も早う出るで。
よくある質問


昔の人は、なぜスマホがなくても結婚できたのですか?
本人が探さなくても、第三者が相手を連れてくる仕組みがあったからです。出生動向基本調査によると、1930〜39年に結婚した夫婦の69.0%が見合い結婚で、恋愛結婚は13.4%にすぎませんでした。
その後、恋愛結婚と見合い結婚が入れ替わったのは1965〜69年に結婚した層(恋愛48.6%・見合い44.9%)です。「自分で見つけるのが当たり前」という常識は、日本ではまだ50年ほどの歴史しかありません。
社会人になると出会いがないと感じるのは気のせいですか?
気のせいではありません。直近に結婚した夫婦のうち「職場や仕事で」知り合った割合は、2015年7月〜2018年6月の結婚で28.2%だったものが、2018年7月〜2021年6月の結婚では21.4%に下がっています。「友人・兄弟姉妹を通じて」も30.8%から25.9%へ減りました。
一方で「学校で」は11.7%から14.1%へ増えており、学生時代は今も強い出会いの場のままです。学校を出た瞬間に供給が落ちる構造は変わっていないため、社会人になってからの落差を感じるのは自然なことです。
マッチングアプリが嫌なのですが、アプリ以外でも出会えますか?
出会えます。明治安田総合研究所の2026年の調査では、出会いのきっかけの1位は「知人からの紹介」で40.8%、2位が「職場」で36.6%、3位が「飲み会・合コン」で27.8%でした。マッチングアプリは19.7%で、全体で見れば主流というほどではありません。
アプリ以外の代表的な経路は、職場・友人の紹介・趣味や習いごと・婚活パーティー・結婚相談所の5つです。費用と会うまでの時間が大きく違うので、記事内の比較表で自分に合うものを選んでみてください。
出会いがないのは、自分に問題があるからでしょうか?
数字を見るかぎり、多数派の状態です。第16回出生動向基本調査では、18〜34歳の未婚者のうち異性の交際相手を全く持たない人が男性で72.2%、女性で64.2%でした。恋人や婚約者がいるのは男性21.1%、女性27.8%にとどまります。
また25〜34歳が独身でいる理由の1位は「適当な相手にまだめぐり会わないから」で、男性43.3%・女性48.1%が挙げています。自分の魅力の問題として片づける前に、出会いの機会がそもそも足りているかを先に確認したほうが建設的です。
結婚相談所と婚活パーティーは、費用にどのくらい差がありますか?
桁が違います。エクシオ(TMSイベントポータル)の公式イベント一覧を2026年9月5日に確認したところ、参加費は男性4,400〜5,000円・女性1,000〜1,500円といった表示で、参加のつど支払う形でした。会ごとの個別設定なので固定の料金表はありません。
一方、パートナーエージェント公式サイトを同日に確認したところ、登録料33,000円・初期費用66,000〜198,000円・月会費14,300〜26,400円・成婚料220,000円(いずれも税込)でした。
費用差の正体は、独身証明書などの提出によって相手の結婚意思が担保されているかどうかです。金額は変動するため、最新は必ず公式サイトでご確認ください。
まとめ:出会いが減ったのではなく、出会いを配る係がいなくなった


✅ まとめ:データから見えた「出会いがない」の正体
- 見合い結婚は1930〜39年の69.0%から、2019〜21年には9.8%へ。恋愛結婚と入れ替わったのは1965〜69年
- 直近では「職場や仕事で」が28.2%→21.4%、「友人・兄弟姉妹を通じて」が30.8%→25.9%と、昔の主力2ルートが同時に細った
- 「ネットで」は6.0%→13.6%へ倍増し、見合い結婚(9.0%)を上回った
- 18〜34歳の未婚者で交際相手がいないのは男性72.2%・女性64.2%。それでも「いずれ結婚するつもり」は男性81.4%・女性84.3%
- 25〜34歳が独身でいる理由の1位は「適当な相手にまだめぐり会わないから」(男性43.3%・女性48.1%)
- アプリ普及後も未婚者の76.3%が「交際相手はいない」。出会いの経路が「特になし」の人が37.2%いる
- アプリ以外の選択肢は、職場・友人の紹介・趣味や習いごと・婚活パーティー・結婚相談所の5つ。費用と時間で選び分ける
90年分のデータを並べて見えてきたのは、出会いそのものが減ったというより、出会いを段取りしてくれる係がいなくなった、という構図でした。
見合いも職場の紹介も、本人の意思とは関係なく機会を運んでくる装置でした。その装置が弱まった以上、同じ結果を得るには自分で場を選ぶしかありません。裏を返せば、場を選ぶところまでは誰にでもできる、ということでもあります。
僕自身は、性格を変えるのを諦めて土俵のほうを変えました。人見知りのままお見合い形式を選んで、33歳から約1年で結婚しています。うまくいく形は人によって違うので、この記事の数字が「自分にはどの場が合うか」を考える材料になればうれしいです。




